2016年 09月 20日
生きるために |
ローンパインに行く度に胸が痛むことがあります。
これはこの地から水をロスアンジェルスに送るアクアダクト、375キロあるそうです。
オウエンズレイク、280キロ平米、深さ61メートルあった湖ですが、ここに注入する川をせき止められその水はロスへと流れ乾ききってしまった湖です。
人々が生きるために必要な水、その争奪戦が目の当たりにできるからです。
争奪戦と言ってもすでにはその戦いの結果が見えるだけなのですが。
1900年代の初めに先見の明があったマルホーランドという人が地元の人を上手く言いくるめて手にした特別な水なのです。
この水を手にしていなかったらロスアンジェルスは砂漠化していたでしょう。
ロスは潤いましたが、こちらは逆に乾燥しすぎです。
乾いた後は、カドミウム、ニッケルや他の毒となるミネラルが風に飛ばされ地元の人々の健康を害することになったのです。
この地はかつて良い農業地だったと言われます。今や単なる毒の舞う乾燥地に成り下がりました。
何度も訴訟があり、今ではロスがこの環境問題を解決しなければなりません。
しかし金額がかさむので、解決は遅々として進まないようです。
自然は侮ってはならないと痛切に思います。
お転婆シニア
by otenbasenior
| 2016-09-20 21:31